〈起業〉個人の見える化③
今回は、個人活動の見える化と社会貢献を主軸においた具体的な事業内容のメモを書き留めます。現在のところ2つあるアイデアのうち、実行しやすいものを先に。
「フェアトレード商品を取り扱い、購入してただいた方の貢献が『見える』ECサイト」
主なターゲットは
・社会貢献やエシカル消費(倫理的消費)に興味のある方
・ファッション、雑貨に関心が高い20代から40代までの 女性
となります。
マーケットとしては、当初は日本国内で展開、その後反響をみて世界でも販売することを考えています。
通常のECサイトで、適切な品質である商品を適切な価格で販売することで、商品を製造した方が経済的恩恵を受けることを目的としています。
フェアトレードですので、商品を製造する方は、
- 貧困から抜けだそうとしている
- 障がいを抱えている
- 宗教上、文化上立場・地位が極端に低い女性
など、社会的弱者に限定します。
安易に割引等はしません。
当初は既に国内外のNPO、NGOのプログラムで実施しているハンドメイド品を取り扱い、事業が回り出したら、プロジェクト内の資金を投資して新規に上記のような方々を雇用し、設備・備品を用意し、技術やデザイン指導をしながら、プロジェクトオリジナル商品を展開します。
商品ラインナップとしては、ハンドメイド品といっても、誰でも、長く使えるようなシンプルなデザイン、目の肥えた日本の消費者にも満足していただける品質を目指します。
主に
・バッグ
・革小物
・アクセサリ−
・洋服
・雑貨小物
等を取り扱う予定です。
ここまで見ると、通常のECサイト・フェアトレードのコンセプトと同様ですが、顧客に対する便益−このECサイトの特徴と言っても過言ではない−は、
・顧客が購入した商品の作り手(社会的弱者)の顔、コメント
・社会的プログラムを実施する団体の情報
・団体が本拠を置く社会的課題の紹介
・購入した商品に支払った代金のうち、ECサイト、団体、作り手収入の開示
・作り手が得られる収入で、どれくらい生活が改善するか、その指標
など、作り手と商品に関するストーリーを、具体的な社会的便益と経済的便益を簡易レポートとしてまとめ、サンクスレターという形で商品に梱包、あるいはサイト上に開示しようと考えています。
さらに、購入していただいた方のマイページには、これまでに購入した商品に関する作り手、団体、国が記録され、もたらした経済的・社会的恩恵などが自動的に記録される、という仕組みを取り入れたいと考えています。
ここがこのサービスの一番のミソで、顧客はただ商品を買うだけでなく、買って支払ったお金が、どのように社会的に弱い立場にある人の役に立っているかを、作り手の顔とともに「知る」ことができます。
購入すればするほど、記録が数字とともに蓄積されていき、「個人の社会的行動の見える化」が達成されていくと考えています。
これを実現させるためには、ただ商品を仕入れるだけでなく、作り手・団体の取材、その国が抱えている社会的課題の調査、適切な利益配分を考えるなど、非常に手間がかかります。しかし、この手間によりもたらされるものこそ、今の人々が求めている「自己のアイデンティティ追求」につながるものと考えています。
意識の高い方のエシカル消費としても、いいことをしているという自己満足でも、単純に良い商品だから買った、という理由でも何でもいいんです。
「モノを買う」という日常に、利他を少し含ませて、かつそれが記録される。これだけでも社会貢献の自己ログ・社会貢献活動の可視化につながり、買い手が生きる上での自信につながり、かつ地球上のどこかの人の生活向上につながる。
これこそがこのサービスが顧客にもたらす最大の便益であると考えます。いや、買い手だけでなく作り手にも。
まだまだ荒削りですが、このようなアイデアを今持っています。
次回は、「寄付」に焦点を当てた「個人の見える化」事業メモを書き留めます。
夢を叶える秘訣は、4つの「C」に集約される。それは、「好奇心」「自信」「勇気」そして「継続」である
−ウォルト・ディズニー−